公邸料理人の仕事

令和5年1月1日


(西村料理人(写真左)、中田料理人(写真右))
 
 
一問一答インタビュー

 
・公邸料理人とは?
国際連合日本政府代表部の指導・監督の下、調理業務を忠実に遂行し、日本代表の料理人として「食」を通じて日本をアピールする仕事です。
 
・公邸料理人としての心得はありますか?
宗教や各国大使それぞれに合わせた料理を作ることです。国連加盟国193カ国には多種多様な民族がおり、アルコール、豚、その他様々な食事制限があるため、メニュー構成を複雑にしないように工夫することが大変です。
 
・料理の道に進もうと思ったきっかけは?
(西村公邸料理人)私は高校を卒業後、やりたい事が全くありませんでした。そのような時、たまたま自衛隊に勧誘され入隊したところ、様々な個性を持つ同期と知り合い、色々な居酒屋で交流を重ねていくうちに、人々の憩いの場となる焼鳥屋を開きたいと思い当業界に入りました。
 
・公邸料理人になられたきっかけは?
(中田公邸料理人)ヨーロッパで修行をしたいと思っていたところ、勤めていたホテルの総料理長が歴代公邸料理人であり、今回のお仕事をご紹介いただきました。
 
・異国で公邸料理人としての苦悩はありましたか?
言語の違いや調達も難しく、さらに今回このようなパンデミックがニューヨークで起こるとは思わず、マスクの着用や、普段以上に手洗いうがいを徹底しました。ロックダウンに入り会食等が全てなくなり、毎晩救急車の音が鳴り止まず、自分達もどうなるのか不安な状況でした。
 
・仕事のやりがいを感じる瞬間について教えてください。
日本料理(和食)は日本の風土と社会で発達した料理であり、食品本来の味を利用し、季節感を大切にしますので、魚はある程度入るのですが現地野菜のバリエーションが少なく表現するのが難しいです。そのような中、試行錯誤の上、出来上がった料理をゲストの方々が大変喜んでくださりましたらそれに勝るものはないです。