国連総会第4委員会
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に関する審議
(11月6日)
吉川元偉大使ステートメント(骨子)
ステートメント本文(英文)はこちら
(UNRWAの役割)
●シリア危機を受け現場の活動が困難となる中にあっても、UNRWAスタッフがパレスチナ難民に基礎サービスを提供するという職務を遂行していることに敬意を表する。
●UNRWAの提供するサービスは、食糧、教育、医療等、多岐にわたる。保健分野では、清田保健局長のリーダーシップの下、家族医療制度が導入され、医療プログラムの改革が図られている。
(日本の支援)
●日本は、1956年の国連加盟の前の1953年からUNRWAを通じてパレスチナ難民支援を行ってきた。日本は、諮問委員会メンバー、財政作業部会メンバーとして、UNRWAの活動に関与。
●近年、日本政府は、UNRWAへの拠出を増加させている(8.7百万ドル(2009年度)→27百万ドル(2012年度)(3倍増))。日本の協力は、UNRWAによるシリア緊急人道支援にも役立てられている。日本政府は、近く、UNRWAを通じた食糧援助の実施を表明する予定である。
(CEAPAD)
●パレスチナ経済の基盤造りを支援することは、和平プロセスの前進に資する。日本独自の取組として、「平和と繁栄の回廊」事業と「CEAPAD」があるが、本日は、後者を紹介したい。
●「CEAPAD(シーパッド):パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合」は、本年2月に東京で立ち上げられたもので、東アジアの経済発展の経験や資源をパレスチナ支援に動員することを狙いとしている。2月の会合にはグランディ事務局長にも参加いただいた。12月初めには東京でビジネス促進会合が、来年初めにはインドネシアで第2回閣僚会合がそれぞれ開催される。
●この取組は、UNRWAの支援の裾野を広げる点からも有益。UNRWAには、CEAPADプロセスに引き続き参画してほしい。
(結語)
●グランディ事務局長は、在任中、マネージメント改革を手がけた。また、日本を含む多くの国を訪問し、パレスチナ難民問題に関するawareness向上に尽力した。グランディ事務局長の貢献に謝意を表明する。
●グランディ局長が自分に寄せた友情にも感謝したい。益々の御活躍を祈念する。
(了)