ステートメント本文(英文)はこちら
西アフリカにおけるエボラ出血熱流行に関する安保理公開討論
(9月18日14:45~)
吉川元偉大使ステートメント(骨子)
2014年9月18日
国連代表部
1 冒頭
- 安保理決議の採択を歓迎。我が国も共同提案国となった。
- 感染が拡大しているギニア,リベリア及びシエラレオネ政府・国民並びに犠牲者の方々に哀悼の意を表明。
- 当該3か国はいずれもポスト紛争国であり,平和の定着を進める重要な時期にある。公衆衛生の危機が平和構築の危機を招いてはならない。そのためにも,国際社会は連帯して対処する必要があり,国際社会の取組強化のための事務総長のリーダーシップに敬意。また,現地で活動する医療従事者の努力に敬意。
2 日本の取り組み
(1)日本の財政及びin-kind支援
- これまでに,WHO,UNICEF,WFP,IFRC等を通じて,総額約500万ドルの緊急支援を実施。
- 感染症専門日本人医師の派遣などWHOを通した人的貢献も行っている。
- 今般,シエラレオネ政府及びリベリア政府からの要請を受け,WHOが現地にとって一番必要なものといっている個人防護具(医師向け2万セット)の供与を決定。さらなる供与を行うことも検討中。
(2)未承認薬の使用
- 日本の富山化学工業及び富士フィルムが開発したT-705(ファビピラビル)という医薬品に関して、エボラ出血熱への曝露後予防内服(PEP)などに効果がある可能性がある。我が国としては、新薬が人々を救うことを望んでおり、WHO,製薬企業、他国と連携しながら協力していく用意がある。
(3)長期的取組
- 長期的には,我が国は今後も、アフリカ地域での公衆衛生危機へのレジリエンス向上に貢献し続ける。レジリエンス強化はTICADのテーマの一つでもある。
- 我が国は、アフリカ諸国の疾病予防(Prevent)、早期発見(Detect)能力の強化に関して、包括的な支援を戦略的に実施。日本の援助で設立されたガーナにある野口記念医学研究所は、エボラ出血熱の検体検査ができる西アフリカで最も重要な施設の一つ。
3 結語
- 流行の早期終息を願い,そのために,日本は引き続き国際社会とともに連帯していく。
(了)