ステートメント

 

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国連PKOに関する安保理公開討論(7月28日)

吉川元偉大使ステートメント(骨子)

 

 

(PKOの持続可能性)

●PKOは国連による国際社会の平和と安全の維持のための最重要施策。定常的な見直しと改善が必要。PKOを財政的側面及び人的側面の双方で如何に持続可能なものとするかが課題。
●2014/15年PKO予算は最終的に7月3日に採択されたが、今月初めの3日間はPKO要員に対する「予算がない」状況が生じた。当該交渉及び増大し続けるPKO予算に対処する上での厳しい財政事情を認識しつつも、我々はこのようなことが二度起こらないようにしなければならない。

 

 

(国連と地域機関との連携)

●地域機関はPKOに決定的に重要な能力を提供する。さらに地域機関の有する地域に関する深い知見・ネットワークは、国連との相互作用により、PKOの効果を飛躍的に向上させる。
●本日採択された安保理決議2167号は国連と地域機関の更なる連携強化に道を拓くものであり,採択を歓迎したい。
●現在展開中の16のPKOミッションのうち、9ミッションはアフリカ地域のものであり、その人員・予算はPKO全体の70%以上を占めるなど、同地域の平和と安全は国際社会の主要課題。
●本日は、国連と地域機関の連携の方向性、特にアフリカ地域との関係について、以下2点述べたい。

 

(1)対話の重要性
●地域機関は地域の危機に対し最初に対応する主体であり、国連が国際社会の平和と安定を担う上での不可分のパートナー。
●アフリカ地域では、1)国連とAUの共同・複合ミッションであるUNAMID、2)マリや中央アフリカにおけるAU部隊のRehatによるPKO立ち上げ、3)ソマリアにおけるAUの平和維持ミッションに対する国連ミッションによる支援などの連携が進んでいる。
●国連・地域機関の間の定常的な対話はアフリカにおけるPKOの効果向上に不可欠。国連安保理とAU平和・安全保障委員会の間の年次会合など連携強化の取り組みを評価しつつ、更なる発展に期待したい。


(2)地域機関に対する支援の促進
●地域機関がFirst Responderとしての役割を十分に担うためには、その対応能力の強化は不可欠。国際社会は積極的に支援していくべき。
●この点、我が国は、二つのアプローチでアフリカを支援。

① AUの平和活動の実施を支援するため、これまで17年間、AU平和基金を通じて総額12百万米ドルを拠出。直近では、本年3月に中央アフリカ、南スーダン、スーダン支援のため総額500万ドルを拠出。南スーダンの例を挙げれば、我が国はIGADによる南スーダンにおける停戦監視活動及び南北スーダンAUハイレベル履行パネルの活動に対する支援を実施。これらはUNMISSにおける我が国のPKO活動を補完し、地域の平和に貢献するもの。

②アフリカの特に人的側面の能力向上を図る観点から、2008年以降、計13のアフリカのPKO訓練センターに対し、我が国の講師を派遣しつつ、総額約37百万ドルの財政支援を実施。ルワンダに関しては、2008年、ルワンダ平和アカデミーの設立のため、3百万ドルを支援。その後、同アカデミーは文民の保護、治安部門改革など幅広い分野に関する25の訓練コース等を実施。2010年以降、アフリカを中心に700名以上が同アカデミーのコース等を受講。同アカデミーは地域のPKO能力強化に大いに貢献してきている。

 

 

(まとめ・結言)

●我が国による支援は本日の決議の方向性にも合致するもの。積極的平和主義の旗印の下、AU等の地域機関との協力強化を含め、引き続きPKOに貢献していく。

●現場の全てのPKO要員に敬意を表するとともに、犠牲となった方々とその遺族への哀悼の意を示したい。

(了)

 

 

 

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