ステートメント

 

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安保理公開討論(3月27日)

吉川大使ステートメント(和文骨子)

(中東情勢)

“Situation in the Middle East”

 

 

1 中東地域における暴力的過激主義

●ISIL等の過激派は、中東地域で宗教的・民族的マイノリティを迫害している。本日の会合は時宜を得ている。我々は、地域の社会構造の多様性を根絶しようとするテロリストの試みに対抗するため、我々の力を動員しなければならない。

 

●過激的過激主義の犠牲者は、宗教的・民族的マイノリティにとどまらず、様々な立場の数多くの市民が殺害されている。本年初めには、湯川氏と後藤氏という2名の邦人がISILにより殺害された。

 

●日本政府は、このような非道・卑劣極まりないテロ行為を強く非難する。ISILをはじめとする過激派は、国際社会の基本である法の支配を否定している。彼らは、国際社会の重大な脅威となっている。

 

2 暴力的過激主義と闘うための日本の取り組み

(1)中東諸国のテロ対処能力向上のための支援

●第1に、日本は、中東諸国のテロ対処能力向上のための支援を行っていく。具体的には、日本は、中東地域における捜査・訴追、国境管理能力、対テロ法整備の強化を目的として、約1550万ドルの新規支援を決定した。また、関連安保理決議を着実に実施するとともに、テロ対策の国際的枠組の強化に貢献していく。

 

(2)過激主義を生み出さない社会の構築

●第2に、日本は、過激主義を生み出さない社会を構築するための支援を行う。暴力の芽を摘むためには、たとえ時間がかかっても、民生を安定させ、中間層を育てることが重要である。そのため、日本は、若者の失業対策、社会の格差是正、教育支援、人的交流を行っていく。

 

●例えば、日本は、「日・エジプト科学技術大学(E-JUST)」の設立(2010年)を支援した。この大学は、中東アフリカ諸国の経済・社会発展をリードする人材を育成している。また、アジアの一員である日本は、ASEAN諸国とも連携し、過激化対策ワークショップ等を開催していく。

 

3 中東の安定と繁栄に向けた外交

●日本は、中東の安定と繁栄に向けた外交を推進していく。本年1月、安倍総理は、カイロで行った政策スピーチの中で、「中庸が最善」(ハイルル・ウムーリ・アウサトハー)である旨を述べた。中東で古くから使われているこの言葉は、「中庸」の精神をもって民生の安定を図ることを説いている。

 

●このスピーチにおいて、安倍総理は、ISILと闘う中東諸国に合計2億ドルの支援を表明した。この支援はすでに拠出済みである。また、パレスチナにおける「平和と繁栄の回廊」(特にジェリコ農産加工団地プロジェクト)を始めとする経済支援を通じて、中東地域の域内協力の推進と経済・社会の安定化に今後とも貢献していく。

 

4 結語

●国際社会は、暴力的過激主義に毅然として立ち向かっていかねばならない。そのような取り組みにおいて、日本は積極的な役割を果たしていく決意である。

 

 

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