タートルベイ・セミナーの実施

令和3年3月10日

1 3月10日、当代表部は米スチムソン・センターと共催にて、宇宙ゴミ(デブリ)除去問題に焦点を当て、「スペース・スウィーパーズ:宇宙ゴミ(デブリ)除去ビジネスの誕生と宇宙規範の必要性」と題したセミナーを開催しました。当代表部では、「タートルベイ・セミナー」(注:「タートルベイ」は国連本部が所在する地区の呼称)と称したセミナーを2011年以来開催していますが、今回は、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、初めてオンラインにて実施し、約150名が参加しました。
 
2 今回のセミナーにおいては、石兼公博国連常駐代表(大使)の挨拶に続いて、中満泉国連事務次長兼軍縮担当上級代表から国連における宇宙におけるルール作りや宇宙ゴミ除去問題に関する取組や考え方について発言がありました。その後、世界経済フォーラム(ダボス会議)宇宙世代諮問委員会共同議長等を務める岡田光信アストロスケール社創業者兼CEOから、宇宙ゴミが提起する深刻な課題や宇宙ゴミ除去ビジネスの必要性、アストロスケール社の活動や宇宙におけるルール作りを進める上で民間セクターの声を反映させることの重要性について説明がありました。
 
3 質疑応答においては視聴者から多くの質問やコメントが寄せられ、岡田社長や中満次長から、宇宙ゴミ除去ビジネスを含む宇宙活動における透明性の必要性や、昨年12月に国連総会で採択された「責任ある行動の規範、規則及び原則を通じた宇宙における脅威の提言」決議をフォローアップすることの重要性等につき指摘がありました。
 
4 我が国は、宇宙安全保障及び宇宙空間の持続的かつ安定的な利用を確保すべく、将来の宇宙活動の在り方を見据えながら、国連を始めとする国際的な議論に積極的に関与し、実効的なルール作りに役割を果たしていくとの立場であり、今回のセミナーは、こうした取組として意義あるものであったと考えています。
 
 
 
ダイジェスト版(約5分)
 
 
セミナー全体(約1時間)