コソボ情勢に関する安全保障理事会公開会合における本村国連代表部大使演説(仮訳)
2003年10月30日
議長、
コソボ情勢に関する本公開会合を開催して頂いたことに感謝します。御説明を行って頂いたハリ・ホルケリ事務総長特別代表にも感謝します。
議長、
最初に、我が国は、一四日、ウィーンにおいて、セルビア共和国政府の代表者と、国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)及びコソボ側代表者との間で直接対話が開始されたことを歓迎します。この直接対話は、コソボ問題の解決に向けた当事者による真剣な努力の表れであるとともに、重要な一歩であると信じています。今後、この直接対話が継続されることにより、当事者間の信頼が醸成され、コソボの抱える諸問題に関する具体的な合意につながることを強く期待します。また、ハリ・ホルケリ事務総長特別代表の本件直接対話の開始に向けた粘り強い努力に深い敬意を表したいと思います。
議長、
我が国は、コソボ問題の解決は国連安保理決議1244及び「地位の前に水準」との方針に基づくべきと考えており、全ての関係者が慎重且つ抑制された対応を取ることを求めます。我が国は、このような「地位の前に水準」との方針がコソボの抱える問題を解決する唯一の具体的な道筋であると考え、これまで、難民帰還、住宅、電力等様々な分野で、計約1.87億ドルに達する人道及び復興支援を行ってきております。
議長、
我が国は、コソボ情勢の安定化が南東欧地域全体の安定と繁栄にとって重要であるとの認識の下、本件直接対話を含めてその進展を注意深く見守りながら、国際社会と協調しつつ、引き続き南東欧地域の安定と繁栄に協力していく考えであります。
有り難うございました。
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