綱島 晴宏 一等書記官:「外交をささえる」

令和4年5月3日

担当業務

国際連合日本政府代表部 総務部 通信班で情報通信関係全般を担当しています。
具体的な業務として、インターネット回線やパソコン等の管理、パソコンや各種アプリケーションの操作説明、障害対応など、外交活動の最前線で活躍する外交官が効率よく働けるよう裏でささえる活動をしています。
また、IT専門官として、バーチャルでの会議やレセプション開催時の助言、パソコン、スマートフォンなどの選び方・使い方の相談や、通信広域担当官として、外務本省に対する情報システムに関する提案、近隣の在外公館(大使館、総領事館)に勤務する通信担当官からの照会への対応、業務支援を行っています。

コロナウィルスとの戦い

2020年3月、国際連合日本政府代表部は、国連本部の隣のビルから現在のビルに移転しましたが、心機一転というタイミングで、NY州にコロナウィルス蔓延防止の外出禁止令が発出されました。通信チームは、急ぎ職員が自宅で業務継続するためのパソコンを用意・配布しました。国連本部での会議は、完全なテレビ会議に移行し、我らの同僚も朝から晩まで、パソコン、スマートフォンの前にかじりつかざるおえない状況に突入しました。我々の業務も、昼夜週末関係なくパソコン、インターネット回線、会議用アプリの使い方等々に関する電話やメールでの問い合わせ対応が中心となりました。事務所の中であれば、パソコン等を実際に確認し対応することも可能ですが、リモートワークの場合、現物を見ての確認ができないため、正直対応に苦労することもありました。しかし、幸運にも多くの同僚と対話する機会が増え、業務に対する考え方や仕事のスタイルなど、今後の通信システムを構築していく上での様々な意見交換ができ、多くを得ることになりました。
 
ロックダウン中の人のいない、車の走っていないマンハッタンを再び見たいとは思いませんが、今回の経験を生かし、日本の外交を少しでも支えることができれば良いなと考える今日この頃です。

これからの活動

外務省組織の情報通信システム、パソコンなどの機器は、国連代表部だから、○○大使館だからというように国や事務所が変わっても大きく異なることはありません。しかし、代表部と大使館、外務本省での仕事の仕方は大きく異なります。各組織に所属する外交官の業務・情報の扱い方は多岐にわたり、使用しているシステムの使い方、使用量は大きく異なります。業務に必要な通信というインフラを担うものとして、所属している組織が何をどのように使いたいか、どう使うのがもっとも効率良いか、どんなアドバイスが最適なのかを考え、開発し続けていく必要があるかと考えています。この活動を休みなく続けることで、外交の最前線に立ち、活躍している仲間の支援につながる思っています。
 
国連代表部以外での過去の活動に関しては、こちら。

採用情報 綱島 晴宏さん|外務省 (mofa.go.jp)
 

最後に

渡米にあたり、一生懸命仕事するだけでなく、私生活も楽しむべきと、これまで集中してやってこなかった、「ゴルフの上達」を目標に設定しました。コロナ禍においてもプレーに制限はなく、テレワークが増え、運動量が減る中、この目標の設定は、我ながら先見の明があったなと。自宅近傍にあるコースは、日本と比べ料金も安く、気軽に楽しむことができます。上手な人、下手な人、学生、教師、バンカー、ビジネスマン、弁護士、米国人以外の人と一緒になることもあり、一期一会をかみしめつつ、プレーしています。腕前が思ったほど上がらないのが唯一の難点であります。