西原潤 二等書記官:「様々な視点が求められる仕事」
令和4年11月14日
担当業務
国際連合日本政府代表部 総務部総務班で庶務を担当しています。
一般的にいわれる庶務というイメージのとおり庶務担当は主に内側で仕事をし、「外」で国連代表部の顔として活躍する数十名の外交官を支えるという役割を担っている中の一人です。勿論一人でそれをしているわけではなく、庶務というチームで仕事をしています。具体的には外交官の離着任にまつわる関連業務、勤務環境や健康及び福利関係、東京に所在し我々の本社である外務省への諸々対応指示要請や他国大使館・総領事館との調整、出張者の受け入れに応じる配車・宿舎留保・館員との調整、館内の内規策定等々です。国連代表部は全世界に所在する230以上ある日本国大使館や総領事館(これらは「在外公館」と呼ばれます)の中でも大きな規模の公館にあたり、しかも国連代表部の外交官が相手にする国は少なくとも国連加盟国である190ヶ国を超える数の国々であるため、日々何かが起きています。「外」で何かが起きれば、内側での対応事項が増えるのも必然であるため、我々が所属する総務部が縁の下の力持ちとなりそれを支えます。
総務部は、館内、つまり代表部の中で起きていることについて把握している必要があり、会計や通信、警備や庶務等の面から対応を求められる部署です。総合的に上下左右の視点から物事を判断することも求められます。例えば東京から要人が当地を訪問する際の宿舎選定や配車業務をとっても、杓子定規に物事を判断するのではなく、外側から見た視点、幹部から見た視点、対応を必要としている人や現場で対応する側から見た視点など様々な視点から判断することが求められるので、そういったことをチームで対応しています。
一般的にいわれる庶務というイメージのとおり庶務担当は主に内側で仕事をし、「外」で国連代表部の顔として活躍する数十名の外交官を支えるという役割を担っている中の一人です。勿論一人でそれをしているわけではなく、庶務というチームで仕事をしています。具体的には外交官の離着任にまつわる関連業務、勤務環境や健康及び福利関係、東京に所在し我々の本社である外務省への諸々対応指示要請や他国大使館・総領事館との調整、出張者の受け入れに応じる配車・宿舎留保・館員との調整、館内の内規策定等々です。国連代表部は全世界に所在する230以上ある日本国大使館や総領事館(これらは「在外公館」と呼ばれます)の中でも大きな規模の公館にあたり、しかも国連代表部の外交官が相手にする国は少なくとも国連加盟国である190ヶ国を超える数の国々であるため、日々何かが起きています。「外」で何かが起きれば、内側での対応事項が増えるのも必然であるため、我々が所属する総務部が縁の下の力持ちとなりそれを支えます。
総務部は、館内、つまり代表部の中で起きていることについて把握している必要があり、会計や通信、警備や庶務等の面から対応を求められる部署です。総合的に上下左右の視点から物事を判断することも求められます。例えば東京から要人が当地を訪問する際の宿舎選定や配車業務をとっても、杓子定規に物事を判断するのではなく、外側から見た視点、幹部から見た視点、対応を必要としている人や現場で対応する側から見た視点など様々な視点から判断することが求められるので、そういったことをチームで対応しています。
国連との初めての関わりと多民族のニューヨーク
10年前、イスラマバードに所在するパキスタン大使館に勤務していた頃、アフガニスタンの首都カブールに出張する館員のためフライトを手配する機会がありました。当時、パキスタン-アフガニスタン区間を飛ぶフライトで「安全な商用機」は無かったため、商用機ではなく、国連機と呼ばれるWFPが手配するUNHAS(国連人道支援航空サービス)航空機を利用していました。当時は現在のように通信環境が整っているとはいえない時代でしたので、ましてやパキスタンという国での勤務であったため、UNHASと連絡を取ることさえ一苦労する時代でしたが、思い返せば、業務で国連に関わることができたのはそれが最初だったと思います。
国連代表部が所在する当地ニューヨークは多民族が共存する場所です。同じチームで働く仲間たちの中にもブラジルやフィリピン、インドネシアを故郷とする人たちがいます。様々な国を祖国に持つ人たちがここに集まっていて自分もその一人だと気づかされ、そういった仲間たちと協力して業務を行えるのは有難いことであると日々思います。
国連代表部が所在する当地ニューヨークは多民族が共存する場所です。同じチームで働く仲間たちの中にもブラジルやフィリピン、インドネシアを故郷とする人たちがいます。様々な国を祖国に持つ人たちがここに集まっていて自分もその一人だと気づかされ、そういった仲間たちと協力して業務を行えるのは有難いことであると日々思います。
おわりに
在外公館での勤務は3回目です。パキスタンの首都イスラマバードで1回、その後、外務本省での勤務を経た後2回目のパキスタンでの勤務を命ぜられ、テロの危険性と日々隣り合わせで過酷な生活環境に身を置くカラチで勤務しました。近くの某国大使館をテロリストが襲撃し、同国大使館内で死傷者が出るという事態もありました。その後、国連代表部での勤務が決まり、当地に着任してきた当初感じたのは、周りで飛び交う言葉の渦の濃密さと目まぐるしく進む仕事のスピード感でした。
当代表部の外交官は、1つの国を相手にする大使館や総領事館とは異なり、非常に多くの国々を相手に日々交渉・会合・決議・ステートメントを繰り返し、昼夜問わず勤務にあたっている館員が多く、途上国とはまた異なった意味での過酷な生活状況を強いられている人も少なからずいます。また、32年ぶりの円安と当地の物価高騰の影響も当地での生活に大きな影響を与えています。時に外務本省から向けられる視線と当地の実際の生活状況に乖離があると思わざるをえない局面もあります。官房の中に身を置くものの責務として、この状況を少しでも外務本省関係部局に理解してもらうよう努めたいと思う今日この頃です。
当代表部の外交官は、1つの国を相手にする大使館や総領事館とは異なり、非常に多くの国々を相手に日々交渉・会合・決議・ステートメントを繰り返し、昼夜問わず勤務にあたっている館員が多く、途上国とはまた異なった意味での過酷な生活状況を強いられている人も少なからずいます。また、32年ぶりの円安と当地の物価高騰の影響も当地での生活に大きな影響を与えています。時に外務本省から向けられる視線と当地の実際の生活状況に乖離があると思わざるをえない局面もあります。官房の中に身を置くものの責務として、この状況を少しでも外務本省関係部局に理解してもらうよう努めたいと思う今日この頃です。