「東北地方太平洋沖地震(潘基文事務総長より西田常駐代表への電話連絡)」
11日午前11時過ぎ,潘基文事務総長より西田大使に対し,今回の東北地方太平洋沖地震について,見舞いの電話があったところ,やりとり以下のとおり。
1 事務総長より,次のとおり述べた。
(1)今朝,東北地方太平洋沖地震に関して,事務総長としてステートメントを発出し,国連総会でも弔意を表明した。今回の地震でなくなられた方に対し,心からのお悔やみを申し上げ,また日本国民に対し,お見舞い申し上げる。しかしながら,日本の人々は,地震に対し十分な備えをされているであろうし,自分(事務総長,以下同じ)は日本の人々が,この困難を乗り越えていくことを確信している。
(2)自分は,既に国連の関係者に対し,国連災害アセスメント調整チーム(United Nations Disaster Assessment Coordination Team:UNDAC)の派遣を含めた然るべき対応をするため体制を構築するよう指示した。
(3)今朝,地震の知らせを聞いた際,菅総理と貴使の顔を思ってすぐお電話しようと思ったが,お忙しいことと思い,貴使を通じて,お見舞いの気持ちをお伝えしたく,電話申し上げた次第である。
2 これに対し,西田大使より以下のとおり応答。
(1)当地代表部の職員全員及び日本国民に代わり,貴事務総長より,早いタイミングにて,温かい弔意のお言葉を頂いたことに御礼申し上げる。日本は現在深夜であり地震被害の全体像を掴むことは難しいが,既に300名が死亡,500名が行方不明との報道もあり,犠牲者数は高くなっている。明朝になれば,全体像が明らかになると思うが,今後の被害の拡大が懸念される。
(2)菅総理も貴事務総長のお心遣いに感謝することであろう。菅総理は現在多忙であり,時間ができれば直接お話しすることは可能となろうが,貴事務総長からのメッセージについては,確実に本国に伝達する。
(3)国連からの支援については,すでにジュネーブで日本代表部がOCHAと連絡を取り合っている。具体的な支援の申し出については、東京が要請を行うかどうか検討していると承知している。本件につき,貴事務総長が即時に対応されたことに感謝している。地震はマグニチュード9近くであり,被害は甚大であると思うが,我が国はこの被害を乗り越えていく。貴事務総長の支援とお電話に感謝する。
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