町村外務大臣は12月1日、「ハイレベル委員会」報告書の公表について下記の談話を発表しました。
11月30日(火)、ニューヨークにおいて、コフィ・アナン国連事務総長設立の「ハイレベル委員会」の報告書が公表された。わが国としては、「ハイレベル委員会」が、昨年11月以降、21世紀の国際社会が直面する貧困・ 感染症・環境悪化、国家間紛争、国内紛争、大量破壊兵 器、テロ、国際組織犯罪といった脅威を分析し、国際社会がこれら脅威に如何に対処すべきか、またそのために国連機構の如何なる改革が必要かにつき検討を行い、今般、報告書を取り纏めたことを評価するとともに、「ハイレベル委員会」各委員を含む関係者のこれまでの努力を評価する。
安保理改革に関しては、わが国は、国連が、国際社会が直面する脅威に有効に対処するためには、21世紀の国際社会の現実を反映し、実効性・信頼性を強化する形で安保理を改革することが必要であり、そのためには、常任・非常任理事国双方の拡大が不可欠であると考えている。同報告書においてもそうした基本的考え方が反映されており、わが国としては、引き続き、加盟国間で議論を重ねて、望ましい安保理改革を実現していきたいと考えている。その中で、わが国は、先般の国連総会で小泉総理が述べたとおり、安保理常任理事国として一層の責任を果たしていく決意である。
今後、わが国としては、今次報告書の公表を受け、アナン事務総長や関係国と協力しつつ、国連強化とりわけ安保理改革に向けて関心国を幅広く取り込んでいくための努力を一層強化していく考えである。また、来年9月のミレニアム宣言に関する首脳会合については、開発、平和と安全国連改革といった同宣言の課題に対処するための取り組みを強化することを通じ、同会合の成功のために尽力していく考えである。
(参考)今後のスケジュール
3月 首脳会合へ向けた事務総長報告発出(含、開発、国連改革、平和と安全等)
9月 ミレニアム宣言に関する首脳会合
関連情報:
ハイレベル委員会報告書
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