2月21日より25日までアナン事務総長が来日しました。23日に行われた小泉総理との会談で、アナン事務総長はイラク復興支援に関連して、自衛隊の派遣を含む日本の貢献を高く評価しました。また小泉総理がイラク支援に関する国連の一層の役割を求めたのに対し、アナン事務総長は治安面での制約はあるものの、国連として一層積極的に役割を担って行く用意がある旨述べ、更にイラク議会選挙について、今年末ないしは来年早々に選挙を実施するための準備を早期に開始すべきと述べました。この他会談では国連改革や北朝鮮問題、地域情勢等についても意見交換が行われました。アナン事務総長の来日は2年振りで今回で、6度目になります。
2月24日、アナン国連事務総長が参議院において、国連事務総長として初めて国会演説を行いました。演説の中で特にアナン事務総長は、イラク復興支援に関連し、サマワへの自衛隊派遣にも言及しつつ、日本がイラクを支える国際社会の中でも率先して人道復興支援に取り組んでいると述べ、また、「人間の安全保障」という概念を基本に置いた日本のアフリカ諸国や東チモール、アフガニスタン等への支援を高く評価しました。更に国際社会に対する新たな脅威に対処するため緒方貞子JICA理事長にも参加頂き、「有職者からなるハイレベル委員会」を立ち上げて安全保障理事会を含む国連改革について検討を進めている旨、世界が新たな諸問題に対処する為に、また日本がこれら世界の諸問題の解決に参画するために、より多くの日本人が国連職員として活躍することを願っている旨述べました。
関連情報:
アナン国連事務総長の訪日(成果と概要)
アナン国連事務総長 国会演説(仮訳)
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