2011年

 
 

奥・井ノ上記念日本青少年国連訪問団

2011年3月23、24日

3月22日から26日までの5日間の日程で「平成22年度 奥・井ノ上記念日本青少年国連訪問団」の中学生・高校生計8名がニューヨークを訪問しました。このうち23日及び24日の両日は、当代表部のアレンジにより、国連本部や国連機関、当館を含む各国代表部などを訪問しました。

 

23日は、生徒たちは最初に国連本部を訪れ、総会議場をはじめとする施設を見学しました。続いて当代表部において、兒玉和夫特命全権大使・次席代表から我が国にとっての国連の重要性、特に安保理改革の必要性のほか、今回の大災害が国際社会に与えたインパクトなどについてお話しがありました。また、有吉勝秀公使から国連代表部の業務について、金森貴嗣書記官から外務省国際機関人事センターニューヨーク支部の概要と国際公務員を目指す場合のポイントについて説明を受けました。

 

国連本部内のデリゲーツ・ダイニング・ルームで行われた国連邦人職員との昼食懇談会では、国連事務局軍縮局の平川純子職員とUNDP(国連開発計画)開発政策局の高田実職員から、現在携わっている仕事に関することのみならず、国連職員となったきっかけや、これまでに出張先の国で目の当たりにした貧困国の現状など、実際に国際公務員として活躍している方から貴重なお話を伺うことができました。

 

午後は、ブラジル代表部を訪れ、ジョアン・アルベルト・ドウラード・クインタエス参事官から、安保理改革におけるG4としてのブラジルの考え方や、ブラジルの環境問題への取組などについて説明して頂きました。

 

24日は、まずUNESCO(国連教育科学文化機関)のニューヨーク事務所を訪問し、フィリップ・クリデルカ所長からユネスコの活動の4つの柱について概要を伺った後、ロシェレ・ロカ=ハチェム文化プログラム専門官から詳しい説明を受けました。


続いて、インド代表部を訪問し、ヴィノッド・ヤコブ一等書記官から国連におけるインドの取組と目標について伺うとともに、インドと日本の子供たちの共通点や相違点についてもお話し頂きました。

午後は、国連広報局の植木安弘広報官から広報局の業務の概要に加え、ご自身のこれまでの経験など、興味深いお話を伺うことができました。


また、続いてUNICEF(国連児童基金)を訪問し、玉内みちる人事部長からUNICEFの概要のほか、ミニワークショップも交えて、様々な異なる文化的背景をもつ人々が集まる国際機関で日本人が活動する際のポイントなど、これから世界を視野にはばたこうとしている生徒たちにとって、大変意義あるお話をして頂きました。

 

生徒たちはニューヨーク滞在中、当代表部が担当した訪問先の他、ニューヨーク市内の高校を訪問して地元の高校生と交流したり、裏千家ニューヨーク出張所で茶道を体験するなど、多彩なプログラムをこなしました。

 

奥・井ノ上記念日本青少年国連訪問団派遣事業
本事業は、青少年の国連や国際社会への理解と関心の増進を目的としており、派遣されるメンバーは、(財)日本国際連合協会主催の「国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト」及び「同高校生の主張コンクール」において特賞を受賞した、国連や国際関係に高い関心を持ち、将来、国際分野での活躍が期待される有望な生徒たちです。
今回10回目となる本事業は、平成13年度に当時外務省国連政策課長であった故・奥克彦大使の発案により開始され、我が国の国連加盟50周年にあたる平成17年度より、イラクの平和と復興を願いつつ殉職した奥大使・井ノ上書記官両名の名前を冠することとなりました。

 

 

 

■ 関連リンク

 

(財)日本国際連合協会ホームページ(参加者のスピーチ/作文が掲載されています)

 

  第57回 国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール


  第50回 国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト

 



国連日本政府代表部 兒玉大使   


兒玉大使による説明


国連邦人職員との昼食懇談会   

ブラジル代表部ドウラード参事官

UNESCOニューヨーク事務所

インド代表部ヤコブ一等書記官

国連広報局 植木広報官


UNICEF本部 玉内人事部長